県民共済とは、地方公共団体が住民のために運営する共済制度のことです(全国生協連)。
県民共済は都道府県ごとに制度の内容が異なりますが、比較的安い保険料で地域住民の生活保障を補完する目的で運営されています。
県民共済のメリットは「手頃な掛金でバランスの取れた保証が受けられる」「保障内容がシンプル」など数多くあります。しかし、注意するべき点やデメリットも存在します。
「安いから」という理由だけで加入すると、十分な保障が得られずに結果的に後悔してしまうことも。
そこで、本記事では県民共済のデメリットや保障内容、おすすめできる人の特徴などを徹底解説します。県民共済を検討している方はぜひ最後までご覧ください。
県民共済はやばい?デメリットを解説
県民共済は、組合員の相互扶助によって生活の安定と向上を図ることを目的としていますが、「県民共済にはデメリットが多い」と言われることがあります。確かに、県民共済には保障が薄いなどのデメリットがあるのは事実です。
まずは、県民共済のデメリットについて包み隠さず解説します。
保障内容が薄い可能性がある
県民共済は月掛金が安いメリットがある反面、保障内容が薄いというデメリットがあります。
「総合保障4型」では、入院・通院・後遺障害・死亡・重度障害を保障していますが、保障内容は下記のとおりです。
保障期間・保障内容 | 18歳〜60歳 | 60歳〜65歳 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|
入院 | 事故 | 1日目から184日目まで | 1日当たり10,000円 | 1日当たり10,000円 | ||
病気 | 1日目から124日目まで | 1日当たり9,000円 | 1日当たり9,000円 | |||
通院 | 事故 | 14日以上90日まで | 通院当初から1日当たり 3,000円 | 通院当初から1日当たり3,000円 | ||
後遺障害 | 交通事故 | 1級 1,320万円 〜13級 52.8万円 | 1級 1,000万円 〜13級 40万円 | |||
不慮の事故(交通事故をのぞく) | 1級 800万円 〜13級 32万円 | 1級 600万円 〜13級 24万円 | ||||
死亡・重度障害 | 交通事故 | 2,000万円 | 1,400万円 | |||
不慮の事故(交通事故をのぞく) | 1,600万円 | 1,060万円 | ||||
病気 | 800万円 | 460万円 |
出典:都民共済
保障の最高額は「18~60歳の方が交通事故で死亡したとき」の2,000万円です。子どもが多い世帯の場合、保障額としては十分ではない可能性があります。
民間の生命保険にはさらに手厚い死亡保障を受けられる商品があるため、県民共済の保障を「物足りない」と感じる方は多いです。
ただし、傷害保障型共済に加入すれば死亡保障を手厚くできる(18歳〜65歳の方でプラス1,000万円)ため、必要に応じて傷害保障型共済の加入を検討すると良いでしょう。
保障内容をカスタマイズできない
県民共済の保障内容は「パッケージ化」されており、自由にカスタマイズできません。
民間の生命保険会社の中には「100万円単位で保険金を決定できる」など、柔軟性に優れた保険がある一方で、県民共済は柔軟にカスタマイズできないデメリットがあります。
- 死亡保障だけ手厚くしたい
- 入院保障だけ手厚くしたい
- がん保障を手厚くしたい
県民共済は、入院や通院、死亡保障などをバランスよく得られるメリットがありますが、各加入者の細かいニーズには対応できない点に留意しましょう。
ただし、必要に応じて下記の特約を付加することが可能なので、柔軟性が全くないわけではありません。
- 医療特約
- 新がん特約
- 新三大疾病特約
- 長期医療特約
基本的な保障に加えて手厚い保障を上乗せしたい場合は、特約の契約を検討すると良いでしょう。
年齢が高くなると保障額が下がる
県民共済は、0歳から69歳まで加入できるメリットがありますが、年齢が高くなると保障額が下がります。
例えば、「総合保障2型+入院保障2型」の保障内容は下記のようになっています。
保障期間・保障内容 | 18歳〜60歳 | 60歳〜65歳 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|
入院 | 事故 | 1日目から184日目まで | 1日当たり15,000円 | 1日当たり12,500円 | ||
病気 | 1日目から124日目まで | 1日当たり14,500円 | 1日当たり12,000円 | |||
通院 | 事故 | 14日以上90日まで | 通院当初から1日当たり3,000円 | 通院当初から1日当たり3,000円 | ||
手術 | 2.5万円・5万円・10万円 | 1万円・2万円・4万円 | ||||
先進医療 | 1万円〜150万円 | 1万円〜75万円 | ||||
後遺障害 | 交通事故 | 1級660万円〜13級26.4万円 | 1級500万円〜13級20万円 | |||
不慮の事故(交通事故をのぞく) | 1級400万円〜13級16万円 | 1級300万円〜13級12万円 | ||||
死亡・重度障害 | 交通事故 | 1,010万円 | 705万円 | |||
不慮の事故(交通事故をのぞく) | 810万円 | 535万円 | ||||
病気 | 410万円 | 235万円 |
出典:都民共済
また、「熟年4型」の保障内容は下記のとおりです。
保障期間・保障内容 | 65歳〜70歳 | 70歳〜80歳 | 80歳〜85歳 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
入院 | 事故1日目から184日目まで | 1日当たり5,000円 | 1日当たり5,000円 | 1日当たり2,000円 | ||||
病気1日目から124日目まで | 1日当たり5,000円 | 1日目から44日目まで 1日当たり5,000円 | 1日目から44日目まで 1日当たり2,000円 | |||||
後遺障害 | 交通事故 | 1級200万円〜13級8万円 | 1級 200万円〜13級 8万円 | 1級 40万円〜13級 1.6万円 | ||||
不慮の事故(交通事故をのぞく) | 1級 200万円〜13級 8万円 | 1級 200万円〜13級 8万円 | 1級 40万円〜13級 1.6万円 | |||||
死亡・重度障害 | 交通事故 | 400万円 | 300万円 | 100万円 | ||||
不慮の事故(交通事故をのぞく) | 400万円 | 300万円 | 100万円 | |||||
病気 | 200万円 | 100万円 | 60万円 |
出典:都民共済
年齢を重ねるごとに、保障額は段階的に縮小していることがわかります。
民間の保険には終身にわたって保障内容が変わらない商品が多いことから、一生涯にわたって手厚い保障を得たいと考えている方にとっては、やや残念なポイントと言えるでしょう。
終身保障ではない
県民共済の保険期間は0歳~85歳となっており、終身保障ではありません。掛け捨ての定期型の保障のみとなっている点は、終身保険・貯蓄性保険を取り扱っている民間保険と比較したときのデメリットと言えます。
- 貯蓄型の保険商品がない
- 学資資金や老後資金目的の引き出しができない
- 保険を活用した資産形成ができない
- 終身にわたって保障を受けられない
「医療費がかさむ老後生活の途中で保障がなくなるのは不安」という場合、県民共済は向かない可能性があります。
県民共済では、85歳になると保障期間が終了します。保障期間が終了した後に、病気・ケで入院しても、共済金を受け取ることはできません。
医療保障と死亡保障がセットなので個別加入できない
県民共済は、医療保障と死亡保障がセットになっており、それぞれの保障に個別加入できません。
- 医療保障だけほしい
- がんの保障だけほしい
- 死亡保障だけほしい
県民共済では満18歳〜満64歳の方が加入できる保障として、「総合保障型」「入院保障型」「総合保障型+入院保障型」の3コースがあります。
いずれも、死亡保障と医療保障がセットになっており、保障額も決まっている点が特徴です。
- 医療保障と死亡保障のいずれか一方に加入したい
- 死亡保障だけ手厚くして万が一の事態に備えたい
上記のように考えている方にとって、県民共済ではニーズを満たすことができません。
保障内容を自由にカスタマイズして、必要な保障を柔軟に決定したい方は、県民共済の加入をきちんと検討する必要があるでしょう。
病気の通院保障がない
県民共済には「病気の通院」に対する保障がありません。通院に対する保障は「事故」が対象で、残念ながら病気による通院は対象外です。
突発的な疾患やケガで長期間にわたって通院した場合でも、県民共済から共済金が受け取れません。
民間の医療保険の中には「通院保障」を含んでいる商品があるため、通院保障の薄さは県民共済のデメリットと言えます。特約コースの中には、ガンの通院保障が付いているプランがあるものの、ガン以外の病気に関する通院保障はありません。
そのため、病気による通院に対する保障を備えたいと考えている方は、県民共済以外の民間保険の加入を検討すると良いでしょう。
生命保険契約者保護機構の保護を受けられない
民間の生命保険会社と契約していると、倒産などの万が一の事態に備えるために、生命保険契約者保護機構による保護を受けることができます。
しかし、県民共済は民間保険会社ではないため、もし破綻したとしても生命保険契約者保護機構の保護が受けられません。
- 保険会社が破綻した場合に、保険契約者保護機構が破綻保険会社に係る保険契約の移転等における資金援助等を行うことにより、保険契約を継続させて保険契約者の保護が図られている
- 破綻時点の補償対象契約の責任準備金等の90%まで補償される
県民共済は保険契約者保護機構による保護がないため、万が一破綻すると保障が一切受けられなく恐れがあります。
ただし、県民共済はそもそも非営利団体であるうえに掛け捨て型の商品のみで、運営のリスクが低い特徴があります。
つまり、保険契約者保護機構の保護がなくても問題なく運営できる前提となっているため、過度に不安に思う必要はないでしょう。
入れない人がいる
県民共済は、相互扶助の理念に基づいて多くの方に保障を提供していますが、入れない人も存在します。
- 高血圧持ち
- 糖尿病持ち
- ぜんそく持ち
- 心臓・肝臓・腎臓・胃腸など各種臓器に持病がある
- 慢性疾患の診断を受けている、もしくは医師から治療をすすめられている。または慢性疾患が治ってから5年以内
- 慢性的な病気の診断を受けている、または治療をすすめられている
- 過去1年以内に病気やケガで連続14日以上の入院か、同じ病気やケガなどで20回以上の通院治療を受けた
- 過去3カ月以内に心身に異常を感じる症状や変調があった
- 服薬している(薬には睡眠剤、精神安定剤、血圧降下剤なども含む)
持病があり「共済金を支払う確率が高い」方は、加入できない可能性があります。県民共済は、非営利目的で限られた財源で運営している以上、共済金を支払う確率が高い人の加入は見送らざるを得ない事情があるのです。
県民共済の種類
県民共済には「生命共済」「火災共済」「傷害保障型共済」に分かれており、保障範囲が広い魅力があります。備えるべきリスクを把握したうえで、必要な共済に加入すると良いでしょう。
以下で、県民共済が取り扱っている保障の種類や保障範囲などを解説していきます。
生命共済
生命共済は県民共済が用意している中で代表的な保障です。
- こども型
- 総合保障型
- 熟年型
生命共済は、日帰り入院から死亡までバランスよく保障しています。入院・通院・高度障害・死亡というアクシデントに対して、まとめて備えることが可能です。
また、それぞれの型に保障内容が異なる複数のコースがあり、必要な保障を自分で選択できます。
月掛金は1,000円~4,000円となっており、月々の掛金(保険料)の負担を抑えたいと考えている方におすすめです。
火災共済
火災共済では、以下のようにさまざまな自然災害による住居の損害に備えることができます。
- 火災
- 消防破壊・消防冠水
- 破裂・爆発
- 車両の衝突
- 落雷
- 他人の住居からの水もれ
- 突発的な第三者の直接加害行為(損害額が5万円未満のものを除く)
- 建物外部からの物体の落下・飛来
また、保障内容は下記のとおりです。
- 火災等共済金:火災等による損害額が再取得価額で評価される
- 見舞共済金等:床上浸水・風水害による10万を超える損害を被った場合(最高600万円)
- 地震等基本共済金:地震等による加入住宅の半焼・半壊以上の損害を被った場合(最高300万円、死亡・重度障害には1人100万円(合計500万円まで)を保障)
火災共済に加入していれば、自宅や借家が損害を受けた時でも、生活を再建するための保障を受けることができます。下記のように、見舞共済金等が充実している点も魅力と言えるでしょう。
- 臨時費用
- 焼死等
- 持ち出し家財
- 失火見舞費用
- 借家修復
- 漏水見舞費用
河川の近くや豪雪地帯など、自然災害を被るリスクが高いエリアに居住している方にとって、心強い存在です。
傷害保障型共済
傷害保障型共済は、月々1,000円の掛金で、交通事故・不慮の事故によるケガの入院・手術・死亡・重度障害を保障しています。生命共済と一緒に契約すれば、保障を手厚くすることが可能です。
保障期間・保障内容 | 18歳〜65歳 | 65歳〜85歳 | ||||
入院 | 事故 | 1日目から184日目まで | 1日当たり 10,000円 | 1日当たり 5,000円 | ||
手術 | 事故 | 5万円・10万円・20万円 | 1万円・2万円・4万円 | |||
死亡・重度障害 | 事故 | 1,000万円 | 250万円 |
入院は1日目から184日目まで保障しており、日帰り入院でも共済金を受け取ることができます。健康告知が不要で、持病のある方も加入できる点が傷害保障型共済の魅力です。
月々1,000円の掛金で、手術や死亡・重度障害への備えを手厚くすることが可能です。「生命共済だけでは保障が心もとない」と考えている方にとって、傷害保障型共済は頼もしい保障と言えるでしょう。
県民共済の特徴・メリット
県民共済には、民間の生命保険会社にはない特徴があります。生命保険会社との違いを認識し、県民共済ならではのメリットや強みを把握することで、県民共済が安い掛金を実現している理由がわかります。
また、県民共済と民間保険会社では下記のように保険に関して用いる用語が異なるため、混同しないように気を付けてください。
県民共済 | 民間生命保険 | |
---|---|---|
使用する用語 | 掛金 加入者 共済金 割戻金 | 保険料 契約者 保険金 配当金 |
以下で、県民共済の特徴を紹介していくので、参考にしてください。
0歳から69歳まで加入できる
県民共済に加入可能できる年齢は、0歳~69歳となっています。
- こども型:0歳〜満17歳の健康な子
- 総合保障型・入院保障型・総合保障型+入院保障型:満18歳〜満64歳の健康な方
- 熟年型・熟年入院型・熟年型+熟年入院型:満65歳〜満69歳の健康な方
県民共済の保険期間は最長で85歳までとなっていますが、70歳以降は新規で県民共済に加入することはできません。
そのため、安い掛金で医療や死亡に対する保障が欲しいと考えている方は、70歳に到達する前に県民共済に加入しましょう。
年齢や性別に関係なく掛金は一律になっている
県民共済は、年齢や性別に関係なく掛金は一律になっている特徴があります。
生命共済の場合、タイプによって掛金額は異なりますが、加入年齢や性別によって掛金は変わりません。
- 民間の生命保険会社:一般的に、加入年齢が上がれば上がるほど保険料は高くなる
- 県民共済:年齢や性別に関係なく掛金は一律
若い方でも年配の方でも掛金は同じ金額となっており、年齢に関係なく安心して加入できることがわかります。
年齢が理由で民間の生命保険や医療保険に加入できない方でも、県民共済であればリーズナブルな掛金で保障を得ることができます。
非営利団体が運営している
県民共済は、非営利団体である「全国生活協同組合連合会(全国生協連)」が運営しています。
民間の保険会社は「株式会社」なので、営利目的です。つまり、保険契約者にサービスを提供するだけなく、自社や株主に利益を生み出すために活動しています。
しかし、県民共済は非営利団体が運営しており、組合員の利益を最優先している点が特徴です。
- 非営利主義:組合員の利益を最優先して効率経営と健全経営に徹し、最大限、加入者へ割戻金として還元する
- 最大奉仕:誠実に組合員の利益に奉仕する
- 人道主義:思いやりの心から生まれた助けあいの制度の精神を大切にして、博愛と人道的精神で業務の実践にあたる
出典:全国生協連 事業哲学
実際に、「一律掛金」「一律保障」を展開し、年齢に関係なく組合員に適切な保障を提供しています。
また、決算の結果次第では割戻金を組合員に対して支払っています。民間の保険会社の場合は利益の大半を内部留保として貯め込みますが、県民共済は組合員に還元している点が大きな特徴です。
安い掛金で保障が得られる
県民共済は、安い掛金で保障が得られるメリットがあります。
- こども型:1,000円~2,000円
- 総合保障型:1,000円~4,000円
- 熟年型:2,000円~4.000円
県民共済の保障は掛け捨てとなっているため、リーズナブルな掛け金を実現しています。また、県民共済はそもそも営利を目的としていないため、運営にあたって必要最低限の掛金で加入できる強みがあります。
掛金負担を軽くできる理由は、低コスト経営で事業費の低減を図っているためです。
- 自発的にお申し込みいただくシステムなので莫大な募集経費がかかりません。
- 情報伝達手段も主としてインターネット、新聞や折り込み広告にとどめ、費用のかかる宣伝は行っていません。
- 営業店舗などを持たず、必要以上のコストはかけません。
- 掛金は口座振替ですから、集金の費用が大幅に節約されています。
出典:都民共済
民間の生命保険会社の中には、保障内容や加入時の年齢によっては毎月1万円以上の保険料が発生することも少なくありません。
できるだけコストを抑えて保障を得たいと考えている方にとって、県民共済は非常に魅力的な選択肢と言えるでしょう。
保障内容がシンプルでわかりやすい
県民共済は、保障内容がシンプルでわかりやすいメリットがあります。
県民共済の保障内容は、入院から死亡までバランスよく保障する「パッケージ型」です。必要に応じて特約を付加できますが、保険に詳しくない方にとっても分かりやすい保障となっています。
「柔軟にカスタマイズできない」というネガティブな意見がありますが、裏返せば保険に詳しくない人でも理解しやすい点が県民共済の魅力です。
複数の保険に加入せずとも、1つの保険に加入することで入院や死亡に対する保障をまとめて得ることができます。
- 複雑な保険は嫌
- シンプルな保険で十分
- 分かりやすい保障内容の方がありがたい
上記のいずれかに該当する方は、民間の保険よりも県民共済の方が好相性でしょう。
持病や入院歴があっても加入できる
県民共済は、持病や入院歴があっても加入できる可能性があります。県民共済も、民間の保険と同じように加入する際に自分の健康状態を申告しますが、内容がやや緩やかです。
健康状態に関する質問に対して、いくつか「YES」「NO」で回答するだけで、医師の診査を受ける必要はありません。
そのため、持病や入院歴がある方でも加入しやすく、「民間保険に加入できなくても県民共済であれば加入できる」可能性があります。
民間保険会社の中にも「持病がある方向けの保険」を取り扱っているところがありますが、県民共済と比較すると保険料が割高です。
そのため、県民共済は持病や入院歴がある方でも加入しやすく、心理的にも申し込みやすいメリットがあります。
割戻金がある
県民共済では、毎年共済の種類ごとに剰余金が生じた場合、割戻金として加入者に還元しています。
- 生命共済:割戻率は払込掛金の 11.69%
- 火災共済:割戻率は払込掛金の20.00%
- 傷害保障型共済:割戻率は払込掛金の 36.42%
県民共済は、加入者の万が一の時だけでなく、今の暮らしにも役立つことを考えながら事業を運営しています。
そのため、事業の成果として生まれる剰余金を加入者に還元(割戻金の一部を出資金に振り替えることも可能)し、資金の透明性を確保しています。
割戻金の割戻率は、共済金の支払い実績など決算の結果に応じて支払われるか決まるため、必ず受け取れるとは限りません。
しかし、2022年度に関しては10%以上の割戻率となっているため、結果的に「1割引以上で加入できた」ことになります。
元々の掛金が安いことに加えて割戻金を受け取れる可能性があるため、保険・保障に関するコストを抑えたい方にとって県民共済は魅力的な選択肢となるでしょう。
県民共済がおすすめできない人
県民共済は多くの人におすすめできる優れた共済制度ですが、おすすめできない人もいます。
以下で、県民共済がおすすめできない人を解説するので、参考にしてみてください。
手厚い死亡保障が欲しい人
手厚い死亡保障が欲しい人は、県民共済の保障だけでは物足りない可能性があります。
- 交通事故:2,000万円(18歳〜60歳)または1,400万円(60歳~65歳)
- 不慮の事故(交通事故をのぞく):1,600万円(18歳〜60歳)または1,060万円(60歳~65歳)
- 病気:800万円
県民共済の死亡保障は、最高の金額でも交通事故が原因の「2,000万円」です。不慮の事故(交通事故をのぞく)の場合は最高1,600万円、病気の場合は最高800万円となっています。
傷害保障共済に加入すれば、ケガによる死亡・重度障害に対して1,000万円の保障を上乗せすることが可能です。
民間の生命保険会社の死亡保険では、5,000万円以上の死亡保障を設定できるケースもあります。そのため、遺族に十分な保険金を残したい場合は、県民共済よりも民間保険の方が適している可能性があります。
終身保障が欲しい人
終身保障が欲しいと考えている人も、県民共済は向かない可能性があります。
県民共済の保険期間は最長でも85歳までとなっており、60歳以降は段階的に保障が縮小するためです。
85歳以降は県民共済による保障はなくなってしまうため、その後の生活保障は自らの貯蓄や民間保険でカバーしなければなりません。
一方で、民間保険の多くは、老後資金つくりという性格も持った貯蓄性保険や保障期間が一生涯の保険を取り扱っています。
「ある程度保険料を払っても、保障は一生涯に渡るほうが良い」と考えている人は、県民共済よりも民間保険の方が安心して加入できる可能性があります。
保障内容をカスタマイズしたい人
保障内容を自分好みにカスタマイズしたい人も、県民共済はおすすめできません。
県民共済はあらかじめパッケージされた保障を選び、必要に応じて特約を付加する形になります。
- 保障期間を選べる
- 保険料の払込期間を選べる
- 保険期間を選べる
- 特約の種類が豊富にある
県民共済の生命共済は入院や通院、死亡に対してバランスよく備えられる一方で、柔軟性に欠けている点は否めません。
保険に関する知識が豊富にあり、自分に必要な保障を的確に判断できる人の場合は、県民共済よりも民間保険の方が相性が良い可能性が高いです。
逆に、保険に関する知識が無く、パッケージ化されたオーソドックスな保障の方がうれしい人の場合は県民共済の方が好相性です。
健康状態に自信のある人
健康状態に自信のある人は、県民共済よりも民間保険の方がお得に加入できる可能性があります。
民間保険の中には、健康状態によって保険料を抑えて加入できる商品があるためです。
- 持病がない
- BMIが適正値
- 非喫煙者
上記に該当する方は、県民共済よりも民間保険の方が安く加入できる可能性があります。
もちろん、加入後の保険料の上昇などトータルで考える必要がありますが、健康状態に自信のある人は民間保険の加入も検討してみると良いでしょう。
県民共済がおすすめの人
県民共済はリーズナブルな掛金で保障を受けられるため、優れた保険のシステムと言えます。
以下で、県民共済がおすすめできる人の特徴を紹介します。いずれかに該当する方は、県民共済と相性が良い可能性が高いため、加入を検討してみてください。
掛金(保険料)を抑えたい人
掛金を抑えて保障を得たいと考えている方は、県民共済がおすすめです。
- 掛け捨ての保障しか取り扱っておらず、リスクをとった運用をしていないから
- 非営利団体が運営しているから
- 運営コストを抑えているから
できるだけ安いコストで必要な分だけ保障が欲しい場合、県民共済はベストな選択肢となるでしょう。掛金や保険料は継続的に発生するコストである以上、安ければ家計も助かります。
ただ掛金が安いだけでなく、県民共済には入院や死亡に関する保障がバランスよく備わっているため、コストパフォーマンスも優れています。
シンプルな保障内容が良い人
複雑な保障内容ではなく、シンプルな保障内容を求めている人も、県民共済と相性が良いでしょう。県民共済の保険はバランスよくパッケージ化されており、加入すればさまざまなリスクに備えることができます。
民間の保険に加入して時間がたつと、「どのような保険に加入したのか」「どの保険会社と契約したのか」忘れてしまうことがあります。
また、県民共済は貯蓄性がなく掛け捨ての保障しか取り扱っていないため、解約のタイミングなどを考える必要もありません。
民間保険の中には、さまざまな保険を組み合わせて必要な保障をカバーすることがありますが、複数の保険に加入すると保険証券の管理や保険金申請の手続きが複雑化してしまうデメリットがあります。
しかし、県民共済のようなシンプルな保障内容の共済に加入すれば、管理に関する手間がかかりません。
子どものための保険が欲しい人
県民共済には0歳から17歳までを対象にした「こども型」のコースが用意されているため、子どものための保険が欲しい人にもおすすめです。
なお、こども1型の保障内容は下記のとおりです。
保障期間・保障内容 | 0歳〜18歳 | ||
---|---|---|---|
入院 | 事故 | 1日目から360日目まで | 1日当たり 5,000円 |
病気 | 1日目から360日目まで | 1日当たり 5,000円 | |
通院 | 事故 | 1日目から90日目まで | 1日当たり 2,000円 |
がん診断 | 50万円 | ||
手術 | 2万円・5万円・10万円・20万円 | ||
先進医療 | 1万円 ~ 150万円 | ||
後遺障害 | 交通事故 | 1級 300万円〜13級 12万円 | |
不慮の事故(交通事故をのぞく) | 1級 200万円〜13級 8万円 | ||
死亡・重度障害 | 交通事故 | 500万円 | |
不慮の事故(交通事故をのぞく) | 400万円 | ||
病気 | 200万円 | ||
重度障害割増(年金払い、最高で10回のお支払い) | 1回につき 50万円 | ||
犯罪被害死亡(ひき逃げ事故等)(重度障害を含む) | 200万円 | ||
契約者の死亡 | 交通事故・不慮の事故(重度障害を含む) | 500万円 | |
病気(加入・変更後1年未満は除く) | 50万円 | ||
第三者への損害賠償(1,000円は自己負担) | 1事故につき支払限度 100万円 |
出典:都民共済
入院や通院、契約者の死亡に対して備えることができます。また、万が一子どもが第三者への損害賠償を有する事故・アクシデントを起こしてしまっても、一定額まで賠償額を備えることが可能です。
子どもに対する保障を手ごろな掛金で得られる点は、県民共済の大きなメリットです。
子ども本人の入院やトラブル、両親の万が一の事態にしっかり備えられるため、子どもがいる世帯は県民共済への加入を検討すると良いでしょう。
持病や入院歴がある人
県民共済は、持病や入院歴ある人でも加入しやすい特徴があります。そのため、持病や入院歴があり、何らかの保障を得たいと考えている人も、県民共済がおすすめです。
- 現在、病気やケガの治療中である。または検査や治療が必要と指摘されている(健康診断や人間ドックなどで、検査や治療が必要と指摘された場合を含む)、もしくは検査中である
- 慢性疾患の診断を受けている、もしくは医師から治療をすすめられている。または慢性疾患が治ってから5年以内である
- 慢性疾患や中毒のため薬を常用している
- 過去1年以内に、病気やケガで連続14日以上の入院か、同じ病気やケガなどで20回以上の通院治療を受けたか、または過去3カ月以内に心身に異常を感じる症状や変調があった
- 手術を受け、治ってからまだ1年以内である
- 身体に残る障害や先天性の病気により、日常生活において他人の手助けを必要とする状態である
出典:都民共済
上記の質問に答えるだけで、医師の診察を受ける必要はありません。
審査の結果、加入できない可能性もありますが、民間保険と比較すると加入のハードルは低いです。
過去に、年齢や健康状態が理由で民間保険に加入できなかった方は、県民共済への加入を検討してみてください。
県民共済の評判・口コミ
県民共済の加入を検討している方にとって、実際に加入している人からの評判や口コミは気になるでしょう。
以下で、県民共済に関する評判・口コミを紹介します。リアルな声を参考にしながら、自分に合っているか確認してみてください。
県民共済の悪い評判・口コミ
都民共済に入っている同僚は私より後からコロナにかかったにも関わらずもう振り込みがあったらしい。
みん評
こちらの埼玉県民共済はまだ電話も繋がらない。1ヶ月以上仕事の合間に電話をかけている。
今後、解約も検討している。
他の方が仰ってるように、電話が全く繋がりません。
みん評
3日間、続けて電話してますが全くです。
先日は夕方営業終了間際までかけ続け、挙句の果てには営業終了の時間で取次ぎ不可に…ほんとふざけてます。
電話が繋がらないなら、ネットから共済金請求ができるようにした方がいいと思います。(加入はできるようですが)
もっと、対応の仕方を考えた方がいいと思います。
山口県民共済に、手術し入院したため請求を郵送して2ヶ月たちますが…支払われず…
請求書類を提出して、1ヶ月半後の期限日が書かれた確認したいと言う通知がきました。
そして、その期限日に再度通知が届き、もう少し確認したいと
更に2ヶ月先の期日が記載されていました。手術終えて4ヶ月以上後まで
確認の為に待ってとは…長すぎでしょう…💦
こんなに確認って、何を確認しているのでしょう。
私自身病気の既往歴なく、この度生まれて初めて手術と入院だったのですが……(50歳過ぎてます)
確認と言う名の支払わなくて良い理由を探しているのでしょうか?知人より県民共済は、はやくて安心でいいよと言われ加入したのに…
みん評
他社の方が早かった様に思います……。
不安と残念な気持ちです。
妊娠をきっかけに掛け金も安く、お手頃だったので加入。
みん評
妊娠しても入れることを確認した上での加入でした。
加入してすぐに女性特有の病気が発覚。入院・手術を受けました。
保険金を請求したところ、調査となり、最終的には
こちらは告知前に加入しているのに関わらず、告知義務違反とされ保険金を受け取れませんでした。
契約時には病気のことは何ひとつ知らなかったし、医師からは何にも言われていなかったから、加入したのに、告知義務違反と決めつけられ、唖然としました。
挙げ句の果てには最終的には解約の流れになりました。
県民・府民を助けるための保険と謳っていますが、理由をつけては
支払いをしたくないように私は見受けられました。
何の為の共済か分かりません。加入して、大変後悔をしました。
なりたくてなってない病気なのに、立て続けに手術になり給付金請求したら手紙が届き、給付金の支払い延長。しかも、3ヶ月先。調査だと言う。こちら側があたかも悪い事してるみたい。気分悪いし、もしもの時の為に掛けてる保険じゃないのかと。不信感しかありません。支払いが早いとは全くの虚偽。継続を考えます。調査されても全くいいし。罪人扱いですよね。
みん評
県民共済は、共済金の申請タイミングによっては電話が混雑しており、なかなか繋がらないこともあるようです。また、コロナ禍などのように申請が集中するタイミングでは、共済金が振り込まれるまでに時間がかかってしまいます。
しかし、県民共済では共済金の申請がネット上で行えるため、ネット申請を活用すれば電話がなかなかつながらないストレスは関係ありません。
また、人によっては共済金の申請にあたって「告知義務違反」を指摘されてしまった旨の口コミも見られました。県民共済の中で基準を設けており、基準をクリアしていない場合は慎重に審査を行っていることが考えられます。
加入にあたっては健康状態の告知を行いますが、誤りがないように申請するのはもちろん、もし県民共済から問い合わせを受けた時も事実をきちんと伝えることが重要です。
県民共済の良い評判・口コミ
掛け金が手頃なので、家族で加入しました
みん評
子供が小さい頃は、18歳まで1000円のこども型に加入していたので
怪我で通院するたびに
一日2.000円×日数分貰えました
驚いたのは
先生しか取り外せないギブスをしたとき
ギブスの着用日数+通院日数が貰えたので
数万円貰えました
今は子供が成人し家族全員4人で13.000円で
割り戻し金が毎年57.000円も毎年戻り、びっくりしています(^-^)
保険の内容がシンプルでわかりやすく、お手軽な掛金というのが1番の魅力だと思います。民間の保険会社だと、セールスレディが細かく説明、提案してくれます。自分に合った保険が選べるかもしれません。しかし、県民共済の保険内容はすでに決まっているため、とてもわかりやすく、保険をあまり知らない人にも選びやすいと思います。しかも1年間の運用で余ったお金は、割戻金として戻ってきます。毎年8月に割戻金が返ってきますが、掛金の3割弱ほどの金額です。ですから、掛金はもっと安いということになります。とてもありがたいです。まさに健全経営であると思います。
みん評
社会人になり何かあった時のためにと保険を探していましたが、情報が多すぎる上に保険料も高くて掛け捨てばかり、もういいかなと思い始めたとき同僚から県民共済なら掛け捨てでもないし、値段も選べるうえにわずらわしくないよ。と教えてもらいどうせ入らないならそこにしてみるかと入りました。私が入ったのは医療を手厚くしたものでした。それから7年後保険の事などすっかり忘れていた頃、手術を受けることになり長期に入院しました。高額で不安になりましたが本当に何のわずらわしさもなく電話1本で後は書類を送るのみ!早々と支払っていただき大満足でした。
みん評
子供の頃からもともと親がかけてくれていた共済でした。結婚してからも継続してかけていますが、かけ金額も変わっていません。ですが、保障内容はしっかりしていますし、低価格なのにとても満足しています。主人も子供の頃から県民共済だったらしく、継続してかけています。私の周りでも県民共済をかけている方がとても多いです。そして1年に1回、還付金もありますし、県民共済以外の保険をかけようとは思わないくらい満足しています。
みん評
私がシングルマザーだった頃、県民共済のこども型を利用していました。当時は派遣社員だったので、保険に掛けられる金額が制限されてしまうのですが、こどもの為になんとか融通が利くのがこの県民共済でした。こどもはこちらの都合とは関係無く怪我をしたり、怪我をさせたりと大わらわでしたが、この県民共済のおかげで治療費はかなり抑えられたので凄く助かりました。入院や通院、手術は勿論、相手を怪我させても支払ってくれるそうです。(私は利用した事はありませんが)収入が少なくて、なかなか保険にお金を掛けられない人がには有り難い制度だと思います。
掛金が手頃である点と、割戻金が戻ってくるため「非常にお得」である点を評価する声が多く見られました。県民共済が取り扱っている保障はシンプルなので、わかりやすさについて好意的な意見をしている方もいます。
保険金の請求と振り込みがスムーズだった旨の口コミもあるため、いざというときに頼れる保障と言えるでしょう。
また、自分自身が小さいころから加入していた方や、子どものための加入している方が多いこともわかります。手頃な掛け金で子どもの入院や通院、第三者への損害賠償など幅広い保障を得られるため、非常にコストパフォーマンスが高いです。
県民共済と民間保険会社の違い
「県民共済と民間の生命保険はどう違うの?」という疑問を持つ方は多いですが、県民共済と民間保険会社の違いをまとめると下記のようになります。
県民共済 | 民間生命保険会社 | |
---|---|---|
運営目的 | 非営利 | 営利 |
加入対象者 | 組合員とその家族(地域ごと) | 不特定多数(特に制限なし) |
管轄省庁 | 厚生労働省 | 金融庁 |
保険料(掛金) | 加入者の年齢や性別、健康状態を問わず一律 | 加入者の年齢や性別、健康状態などによって異なる |
セーフティネットの有無 | なし | あり |
職業審査 | なし | あり |
保険の種類 | 少ない | 多い |
営利性の有無をはじめ、さまざまな違いがあることがわかります。
県民共済に加入できるのは、各都道府県に住んでいるか、勤務地がある方に限定されます。つまり、都民共済に加入できるのは東京都に住んでいるか、東京都に勤務地がある人です。
県民共済は非営利で運営しており「組合員の相互扶助によって生活の安定と向上を図る」ことを目的としているため、加入しやすさや保険料(掛金)の手頃さに関しては、県民共済に分があります。
また、民間生命保険には生命保険契約者保護機構による保護が受けられますが、県民共済にはセーフティネットがありません。しかし、県民共済はそもそも非営利で健全な運営がされているため、特段気にする必要はないでしょう。
保険の種類に関しては、県民共済よりも民間保険会社に分があります。県民共済は「シンプルさ」が売りですが、民間保険会社は「種類の多さ」に強みがあると言えるでしょう。
県民共済と他の共済との違い
県民共済と同じく「共済」というフレーズが付く保険商品に、こくみん共済やJA共済があります。県民共済と共通している点もありますが、異なる点も存在しており、最適な保障を得るためにも違いを理解しておきましょう。
以下で、県民共済と各共済の違いなどを解説します。
こくみん共済との違い
こくみん共済は、全国労働者共済生活協同組合連合会(全労済)が提供しています。県民共済と同じく、営利を目的とせずに行っている点が特徴で、加入している組合員が相互に助け合う制度です。
出資金を支払えば、誰でも都道府県生協の組合員になれる点は県民共済と似ています。
- こくみん共済:死亡や入院・通院、賠償などさまざまなリスクに備えられる保障
- 住まいる共済:火災や台風、地震などの自然災害に備える保障
- マイカー共済:車、バイク、原付の事故に備える補償
こくみん共済には、車やバイクでの事故を保障する「マイカー共済」があります。車に関連した保障も得たいと考えている方は、県民共済ではなくこくみん共済の方がおすすめです。
また、こくみん共済には県民共済とは異なり「終身型」の医療保険があります。有期ではなく、終身にわたる医療保障を受けたい場合も、こくみん共済の加入を検討すると良いでしょう。
JA共済との違い
JA共済は全国共済農業協同組合連合会が提供しています。農家組合員の幸福と利益を実現することを目的として事業を行っていますが、農業従事者でなくても加入することが可能です。
農作業中・農機具使用中のケガによる入院・通院、農業用の自動車の事故による賠償や修理に備える「農業従事者向け」の保障が多くありますが、下記のような一般の方向けの保障も多くあります。
- 終身共済
- 養老生命共済
- 定期生命共済
- 医療共済
- がん共済
- 就労不能共済
- 介護共済
- 認知症共済
- 個人年金共済
- こども共済
- 傷害共済
- 賠償責任共済
JA共済も、営利を目的とせず相互扶助に基づいている点は県民共済と共通しています。しかし、県民共済よりも取り扱っている共済の種類が豊富で、幅広いリスクに備えられる点が特徴です。
取り扱っている商品の種類数は民間生命保険会社と遜色ないレベルなので、県民共済より利便性が高いと言えるでしょう。
COOP共済との違い
COOP共済は、日本コープ共済生活協同組合連合会が提供しています。成年で、コープ共済を取り扱う生協の組合員と同一世帯の方を対象としています。
子どもや学生、女性に対して手厚い保障を用意しており、実際に「子ども向け保障契約数No,1」を誇っている点が特徴です。出資金を支払い、居住地域の生協の組合員となれば誰でもCOOP共済に加入できます。
- COOP共済「たすけあい」:入院・手術・通院に対する保障
- COOP共済「あいぷらす」:死亡・入院・手術・がん
- COOP共済「ずっとあい」:終身生命・終身医療
- プラチナ85:満65~満70歳の方向けプラン
- COOP学生総合共済
- COOP生命共済「新あいあい」:子ども・女性向けの総合保険
- COOP火災共済:火災や台風などの自然災害に備える保障
- マイカー共済:自動車事故に関する保障
COOP共済は、県民共済よりもラインナップが豊富です。子どもや学生、女性向けの共済を多く取り扱っているため、小さい子どもがいる方や手頃な掛金で保障を得たいと考えている女性におすすめできます。
また、通院中・服薬中の方や持病がある方も入りやすい加入条件が緩やかな「告知緩やかコース」も用意している点も、COOP共済の特徴です。相互補助の理念に基づいて、多くの方に必要な保障を提供している点は県民共済と共通しています。
県民共済に関するよくある質問
- 県民共済に加入して85歳になったらどうなる?
-
県民共済に加入できるのは、85歳になって初めて迎える3月31日までです。その後は県民共済の保障が得られなくなります。
もし終身にわたる保障が欲しい場合は、民間生命保険会社の保険商品やこくみん共済やJA共済など、他の保険や共済の加入を検討しましょう。
- 県民共済の良いところは?
-
県民共済の良いところは、下記のとおりです。
県民共済の良いところ- 0歳から69歳まで加入できる
- 年齢や性別に関係なく掛金は一律になっている
- 非営利団体が運営している
- 安い掛金で保障が得られる
- 保障内容がシンプルでわかりやすい
- 持病や入院歴があっても加入できる
- 割戻金がある
手頃な掛け金でバランスのいい保障を得られる点、保障内容がシンプルでわかりやすい点が挙げられます。
- 県民共済をやめるタイミングはいつですか?
-
県民共済をやめるタイミングは、「保障が不要になったら」です。共済や保険の本質は、「万が一の事態が起きた時、自分や遺族が困らないようにすること」です。
例えば、自分に万が一の事態が起きても遺族が経済的に困らないレベルの財産を築けた場合は、県民共済をやめるタイミングと言えます。
- 県民共済に入れない人は?
-
高血圧や糖尿病など、県民共済が定めている所定の持病がある場合は県民共済に入れません。
また、加入にあたっての審査を経た結果、入れないケースもあります。具体的には、過去1年以内に病気やケガで連続14日以上の入院などの歴がある場合、県民共済に入れません。
県民共済以外の保険を検討したい人におすすめの保険相談窓口
県民共済以外の保険で、さまざまな保険商品を比較したい場合は、保険相談窓口を利用するのがおすすめです。
数多くの保険会社を保険のプロに比較してもらえる、無料保険相談サービスであなたに最適な保険を選んでもらいましょう。
保険相談 | おすすめポイント | 公式サイトはこちら |
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保険見直しラボ | 業界No.1のベテランFPが対応 全国70拠点の訪問相談 無料相談で安心 | 公式サイト |
保険クリニック | オリコン顧客満足度総合1位 独自の「保険IQシステム」による分析 全国255店舗の来店型相談 | 公式サイト |
保険ライフ | MDRトータルマネープランナーの対応 全国47都道府県対応のオンライン相談 何度でも無料相談 | 公式サイト |
県民共済も十分に魅力的な保障を用意していますが、県民共済よりも民間の生命保険の方が向いている人もいます。
民間の生命保険は多くあるため、効率よく自分にとって最適な保険を探すためにも、保険相談窓口を利用するのがおすすめです。
以下で、県民共済以外の保険を検討したい人におすすめの保険相談窓口を紹介します。
保険見直しラボ
店舗数 | 全国約70店舗 |
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取扱保険会社数 | 約37社 |
相談方法 | 窓口 自宅 オンライン |
相談受付時間 | 店舗ごとに異なる |
ホームページ | 保険見直しラボ |
保険見直しラボは、日本全国に約70箇所の拠点を構えており、自宅やオンライン相談も可能な保険相談窓口です。
コンサルタントの平均勤務歴は12.1年と長く、全員が豊富な相談実績を誇っている点が強みです。
最新の保険情報に精通しているのはもちろん、相談者のニーズに合わせて保険の提案をしてくれるため、非常に頼りになります。
また、保険見直しラボのお客様満足度は97.3%と非常に高いうえに、相性が悪かったときは担当者を変更できる「イエローカード制度」を設けています。
無理な営業を防ぐための取り組みを行っているため、安心して利用できるでしょう。
保険クリニック
店舗数 | 全国277店舗 |
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取扱保険会社数 | 約50社 |
相談方法 | 窓口 オンライン |
相談受付時間 | 店舗ごとに異なる |
ホームページ | 保険クリニック |
保険クリニックは、「保険選びがカンタンすぎる!」をキャッチフレーズに掲げている保険相談窓口です。
独自のIQシステムを用いて保険の保障内容をわかりやすくまとめた「まるわかりシート」を無料配布してくれるため、必要な保険をわかりやすく伝えてくれます。
コンサルタントがわかりやすく保険の疑問を解消してくれるため、保険の知識がない人でも安心して相談できます。
来店型保険ショップとして3年連続で「オリコン顧客満足度調査 総合第1位」を獲得した実績もあることから、安心して相談できる優良相談窓口です。
保険ライフ
店舗数 | 訪問型のため無し |
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取扱保険会社数 | 50社以上 |
相談方法 | 自宅 自宅や職場近く オンライン |
相談受付時間 | 10:00~19:00 |
ホームページ | 保険ライフ |
保険ライフは、FP資格を保有する相談員が2,000名以上在籍している保険相談窓口です。
保険相談だけでなく、iDeCoやNISAをはじめとした資産運用などの相談にも対応しています。
過度な営業行為や失礼な対応があったときは担当者を変更してもらえる「ストップコール制度」を設けているため、もし相談員と相性が悪かったとしても安心です。
相談件数10万件以上を誇り、お客様満足度も95%と非常に高いことから、多くの利用者から好評を得ていることがわかります。
ほけんの窓口
店舗数 | 全国700店舗以上 |
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取扱保険会社数 | 40社以上 |
相談方法 | 来店 訪問 オンライン 電話 |
相談受付時間 | 店舗ごとに異なる |
ホームページ | ほけんの窓口 |
ほけんの窓口は、全国に700以上の店舗を構えており、わかりやすい言葉で保険について説明してくれます。保険に関する知識がなくても安心して相談できるため、「県民共済の保障内容が理解できなかった」という方は利用を検討すると良いでしょう。
ほけんの窓口では、スタッフ全員が保険の専門資格を有しており、相談者に寄り添いながら最適な保険選びをサポートしてくれます。40社以上、300商品以上から最適な保険を探してくれるため、効率よく最適な保険を見つけられるでしょう。
県民共済と民間保険のメリット・デメリットをバランスよく比較検討したいときも、非常に頼れる存在となってくれます。
保険見直し本舗
店舗数 | 全国382店舗 |
---|---|
取扱保険会社数 | 40社以上 |
相談方法 | 来店 訪問 オンライン 電話 |
相談受付時間 | 店舗ごとに異なる |
ホームページ | 保険見直し本舗 |
保険見直し本舗は「1担当者制」を採用しており、同じ担当者がずっとサポートしてくれます。担当者が変わると引継ぎや情報共有ができていないリスクがありますが、保険見直し本舗では同じ担当者が付いてくれるので安心です。
保険見直し本舗では、相談者のニーズに合わせて最適な保険を選定し、さらに「オーダーメイドの保険選び」をサポートしてくれます。県民共済を含めて、相談者の収支状況や家族構成などを踏まえて最適な保障を提案してくれるため、非常に頼りになるでしょう。
対面相談やオンライン相談など、さまざまな相談スタイルにも対応しているため、誰でも利用しやすい点も保険見直し本舗の強みです。店舗によっては、小さい子どもが遊べる「キッズスペース」を設けています。
ほけんのぜんぶ
店舗数 | 相談店舗なし |
---|---|
取扱保険会社数 | 40社以上 |
相談方法 | 自宅 自宅や職場近く オンライン |
相談受付時間 | 10:00~19:00 |
ホームページ | ほけんのぜんぶ |
ほけんのぜんぶは、子育て世帯の支援を得意としている保険相談窓口です。県民共済の加入を検討している方の中には、小さい子どもがいる方も多いのではないでしょうか。
ほけんのぜんぶは子育て世代相談件数が40,000件以上あり、子育て世帯が備えるべきリスクや検討するべき保険を熟知しています。県民共済の「こども型」を含めて、最適な保険を選定・紹介してくれるでしょう。
FP取得率が100%となっており、保険・金融の知識が豊富なFPが相談してくれるため、担当者の質に関しても申し分ありません。保険だけでなく、教育資金や住宅ローンをはじめとしたさまざまなお金の相談ができます。
県民共済にデメリットがあるものの、加入するメリットも多い
県民共済は、手頃な掛金で保障を得られるメリットがありますが、以下のようなデメリットもあります。
- 保障内容が薄い可能性がある
- 保障内容をカスタマイズできない
- 年齢が高くなると保障額が下がる
- 終身保障ではない
- 医療保障と死亡保障がセットなので個別加入できない
- 病気の通院保障がない
- 生命保険契約者保護機構の保護を受けられない
- 入れない人がいる
県民共済には多くのメリットがありますが、場合によっては県民共済よりも民間生命保険が向いている可能性もあります。県民共済は保障がやや薄いため、保障として不十分なケースも考えられるでしょう。
備えるべきリスクをきちんと把握し、必要な保障額を分析することで加入する共済・保険のミスマッチを防ぐことができます。県民共済のプランや保障額を確認したで、自分に合っているか考えてみてください。
県民共済に加入するべきか民間生命保険を契約するか判断に迷う場合は、保険相談窓口の利用を検討すると良いでしょう。保険に詳しいFPが客観的な立場から有益なアドバイスをくれるため、非常に頼りになります。