「他社借入が膨らんでいる状況だけれど、どうしても追加でお金が必要…。」
他社で多くの債務を抱えている方ほど、カードローンの審査に通過することが難しいのは確かです。

ですが全国銀行協会の調査からは、銀行カードローン利用者の
- 58.4%が「2社」以上からお金を借りている
- 30.5%が「3社」以上からお金を借りている
ことが判明しています。
複数の会社からお金を借りている人がこれだけ多いことを考えると、「他社借入があっても借りられるカードローン」の需要は高いと考えられます。
そこで今回は、「多額または多数の他社借入があっても借りられた」という口コミが多いカードローン情報を、詳しくまとめました。
他社借入があっても審査に通過しやすいカードローン

カードローンの審査傾向は、申込先によって大きく異なります。
そのため他社借入を抱えている方は、「他社借入を抱えている方の審査通過報告が多いローン」を選択し、審査を受けることが推奨されます。
ここでは、他社借入を抱えている方の審査通過報告が多いカードローンを、他社借入のタイプ別にまとめました。
他社借入の「総額」に寛容なカードローン
消費者金融会社は他社借入の「総額」に寛容な傾向にあり、年収の半分を超える債務を抱えていても審査に通過できる可能性があります。
ここでは、他社借入の「総額」に寛容なカードローン情報を紹介します。
アイフル | 上限金利18.0% はじめての方なら最大30日間利息0円 年収の9割に達する債務を抱えた方の審査通過を確認 |
SMBCモビット | 上限金利18.0% 総量規制の対象外の債務をあまり重視しない 信用情報の問題には厳しめ |
一部の消費者金融会社は他社借入の「総額」に寛容ですが、これはあくまで総量規制の制約に接触しない場合に限られます。
消費者金融会社を含む「貸金業者」は、貸金業者全体で個人に対し、年収の3分の1を超えるお金を貸し付けることが禁止されています(=総量規制)。
一部の消費者金融では、「貸金業者」に該当しない銀行が取り扱うローンや、法律上「貸付」扱いとならないショッピングリボの債務は、貸金業者からの借入に比べると軽視されます。
そのため、年収の3分の1を超える債務を抱えている方であっても、消費者金融の審査に通過できる場合があります。
ただし主な債務が「貸金業者(主に消費者金融またはクレジットカードのキャッシング枠)からの借入」である場合、新しく貸金業者の審査に通過することはできません(おまとめローンなどの例外を除く)。
アイフルは年収の9割を超える債務を抱えた方の審査通過報告あり
アイフルは、年収の2分の1を超える債務を抱えた方の、審査通過報告が多い消費者金融会社です。
その中でも、年収の9割を超える債務を抱えた方の審査通過報告には目を見張るものがあります。
主な債務が「銀行カードローン」や「ショッピングリボ」だという場合には、「アイフル」は非常に有力な申込先候補となってくれるでしょう。

属性 | 年収264万円 会社員(8年) 他社借入3件計250万円 ┗うち貸金業者は1社50万円 |
契約内容 | 金利18.0% 限度額22万円 |
備考 | 直前に他社で審査落ち |
アイフルは、「最短20分※融資」「ほぼ24時間振込」「誰にも知られず借りやすい」と、消費者金融らしいサービスが揃っているのも大きなメリットです。
ただし、借入「件数」が4件に達すると、一気に審査落ちの報告が多くなりますのでご注意ください。
※お申し込みの時間帯により、翌日以降になる場合があります。
SMBCモビットは信用情報問題さえなければ他社借入があっても申し込みやすい
SMBCモビットも、「総量規制の関係のない債務」をあまり重視しない傾向にある消費者金融会社です。
主な債務が銀行カードローンやショッピングリボであれば、年収の半分を超える債務があっても、審査に通過できる可能性があります。
ただしこの会社は、信用情報の問題に敏感な傾向にあります。
クレジットカードや各種ローンの利用状況に難がある状況なら、申込みは避けておくのが無難でしょう。
他社借入の「件数」に寛容なカードローン
消費者金融に比べると、銀行カードローンは「他社借入の総額よりも件数」を重視する傾向にあります。
ここでは実際に、「他社借入4件以上を抱えて審査に通過できた」報告のある銀行カードローンを紹介します。
みずほ銀行カードローン | 上限金利14.0% 他社借入7件を抱えた方の審査通過を確認 みずほ銀行の口座が必要 |
PayPay銀行カードローン | 上限金利18.0% 他社借入5件を抱えた方の審査通過を確認 30日間無利息 PayPay銀行の口座が必要 |
三菱UFJ銀行バンクイック | 上限金利14.6% 「おまとめ」成功報告が多い 三菱UFJ銀行の口座は不要 |
みずほ銀行カードローンでは他社借入7件での審査通過を確認
みずほ銀行カードローンでは、多重債務者や年収100万円台の方、ブラック状態の方といった、審査に不安を抱える方の通過報告が多く寄せられています。
そしてこちらの、「他社借入7件を抱えながら審査に通過できた」という報告は、みずほ銀行カードローンの審査傾向を示す好例と言えます。

属性 | ・年収320万円 ・契約社員(6年) ・他社借入7社計100万円 |
契約内容 | ・金利14.0% ・限度額10万円 |
他社借入の「件数」を理由に審査に不安を抱えているのなら、「みずほ銀行カードローン」は有力な申込先候補と言えます。
ただしこのカードローンの契約を結ぶには、みずほ銀行の預金口座が必要ですのでご注意ください。
PayPay銀行は他社借入5件でも借りられた報告あり
PayPay銀行カードローンでは、5件の他社借入を抱えた方の審査通過が確認されています。

属性 | ・年収320万円 ・会社員(6年) ・他社借入5社計80万円 |
契約内容 | ・金利不明(上限18.0%) ・限度額10万円 |
こちらも他社借入の「件数」がかさんでいる方にとっては、有力な申込先候補となってくれるでしょう。
ただしPayPay銀行カードローンを利用するためには「PayPay銀行」の口座が必要です。
またこのカードローンの上限金利は18.0%と、銀行カードローンの中では高いです。
三菱UFJ銀行バンクイックは「おまとめ」の成功報告が多い
三菱UFJ銀行カードローン「バンクイック」は、多重債務者を含む、審査不安を抱えた方の通過報告が多い銀行カードローンです。
バンクイックの特徴は、ここまでに挙げたカードローンに比べると、「おまとめ」の成功報告が多いことにあります。
複数の既存借入を一本化したいという場合には、有力な申込先候補と言えるでしょう。

属性 | ・年収400万円 ・会社員(7年) ・他社借入2社140万円 |
契約内容 | ・金利不明 ・限度額140万円 |
契約を結ぶ上で、三菱UFJ銀行の口座が必要ないことも嬉しいポイントです。
他社借入に関するカードローンの審査の違いと総量規制について

ここからは、他社借入に関する各社の「審査基準」や、知っておきたい注意点について解説します。
消費者金融会社は「総量規制と関係のない借入総額」に比較的寛容
消費者金融会社は、「総量規制と関係のない借入や債務」に比較的寛容な傾向があります。
そのため主な債務が貸金業者からの借入、一般に「消費者金融からの借入」や「クレジットカードを使ったキャッシング」でなければ、多額の他社借入があっても審査に通過できる可能性があります。
→年収の9割に達する債務を抱えて「アイフル」の審査に通過できた例
一方、消費者金融会社は他社借入の「件数」を気にする傾向が見られます。
債務が総量規制の対象であるかどうかにかかわらず、4件以上の債務を抱えた方が消費者金融の審査に落ちてしまった例は非常に多いため、該当する場合にはご注意ください。
審査基準は申込先によって少しずつ異なります。
実際、大手消費者金融会社の中でも「プロミス」は、銀行カードローンやショッピングリボが理由と思われる審査落ち報告が多いです。
銀行カードローンやショッピングリボは総量規制と無関係
「年収の3分の1を超える貸付を禁止する」総量規制は、貸金業者にのみ適用されます。
そのため「貸金業者」ではない銀行のカードローンや、法律上「貸付」扱いとならないショッピングリボの債務は、総量規制と関係がありません。
よって主な債務が「銀行カードローン」や「ショッピングリボ」ならば、債務総額が年収の3分の1を超えていても、貸金業者(消費者金融会社)の審査に通過できる場合があります。
銀行カードローンは借入件数に寛容だが「借入総額」を重視
銀行カードローンは消費者金融とは反対に、借入件数よりも借入総額を重視する傾向にあります。
そのため借入の「総額」が高くなければ、5件以上の他社借入を抱えていても審査に通過できる可能性があります。
ただし銀行カードローンにおいて、「年収の2分の1」以上の債務を抱えた方の審査通過は、「おまとめ」目的の方を含めほとんど確認されていません。
おまとめローンなら多額の他社借入があっても利用できる?
おまとめローンは、複数の既存借入の一本化を目的とするローンです。
申込者が多重債務者であることを前提としたローンということで、申込みのハードルが低く感じられることは確かでしょう。
ただし実際のところ、年収の半分以上の債務を抱える方が「おまとめ」に成功できた報告は、専業主婦の方を除きほとんど確認されていないのが現状です。
ローンの前提と矛盾するようではありますが、審査の通過状況を考えると、おまとめローンは債務状況に比較的余裕がある段階で利用したいところです。
「普段から口座を利用している」地方銀行や信用金庫のカードローンであれば、審査や契約面で優遇を受けられる場合があります。
利用実績がある金融機関へ申込みを行ったなら、多額の「おまとめ」にも成功できるかもしれません。
多重債務者がカードローンの審査に通過するコツ

ここからは、複数の他社借入を抱えた方が、少しでもカードローンの審査通過率を上げるためのコツについて解説します。
他社借入の「総額」が多いなら消費者金融を選ぶ
消費者金融会社は、他社借入の「総額」よりも「件数」を重視する傾向にあります。
そのため他社借入の数が多くなく(目安として3件以下)、借入の総額がかさんでしまっている状況なら、申込先には「消費者金融会社」を選ぶのが良いでしょう。
ただしすでに貸金業者から年収の3分の1に達するお金を借りている場合、消費者金融会社と新しく契約を結ぶことはできません(おまとめローンなどの例外を除く)。
「年収が低い、または不安定」「自営業者」などのマイナス要素が重なる場合、許容される他社借入の総額や件数はより小さくなります。
これは消費者金融に限ったことではなく、銀行カードローンなどにおいても同様です。
他社借入の「件数」が多いなら銀行カードローンを選ぶ
銀行カードローンは、他社借入の「件数」よりも「総額」を重視しています。
そのため借入総額が高くなく(目安として年収の3分の1前後以下)、他社借入の件数がかさんでいるのなら、申込先に銀行を選ぶことで、審査通過に期待できます。
他社借入が多い方が審査に通過している申込先を選ぶ
一概に「消費者金融会社」「銀行カードローン」と言っても、具体的な審査基準は一社ずつ異なりますし、実際に例外も多いです。
そのため、他社借入を理由に審査に不安を抱いているのであれば、あなたと似た状況で審査に通過している方がいる申込先を選ぶのがベストと言えます。
延滞がない状態で申し込みを行う
他社カードローンを延滞中の方が審査に通過することは、原則として不可能です。
あなたのカードローンやキャッシングサービスなどの利用履歴は「個人信用情報機関」に記録されており、審査の際に必ず閲覧されます。
新しい審査を受ける際には、最低でも「現在進行形の延滞」を解消しておく必要があります。
延滞を解消できない状況にあるのなら、無審査で利用できる「債務整理」の利用をご検討ください。
長く利用している金融機関で増額審査を受けるのも手
「新しいローンの契約を結ぶ」という主題からは外れるものの、新しくお金を借りることを目的とするのなら、「既存のカードローンの限度額を増額する」のも有効な手段です。
特に十分かつ良好な利用実績のあるローンであれば、増額審査を受けることで利用限度額を増やせるかもしれません。
その他、カードローンと「おまとめ専用ローン」両方を取り扱う金融機関を利用しているのであれば、カードローンから「おまとめ専用ローン」への切り替えを相談するのも一つの手です。
利用限度額の増額申込み方法は、カードローンによって異なります。
詳細については、契約先の金融機関の公式サイトなどをご確認ください。
どこからもお金を借りられないときにはどうすればいい?

- 総量規制の制限に達している
- 他社借入が4件以上で、借入総額も多い
- 他社借入に加え、「低収入」などの懸念がある
- カードローンを延滞中である
といった場合には、「どこからもお金を借りられない」という状況に陥る可能性があります。
ここからは、「他社借入に寛容なローンの審査にも通過できなかった」場合に取れる行動について解説します。
無審査で利用できる「債務整理」を検討する
多重債務を理由に生活苦に落ちいた場合、最も有力な手段となりうるのが「債務整理」です。
債務整理は、原則として司法書士や弁護士といった専門家への相談を前提に、無審査で利用できます。
カードローンのトラブルで用いられることが多いのは、最も程度の軽い「任意整理」ですが、生活状況によっては最も重い「自己破産」が選択される場合もあります。
自己破産を行った場合は、主な財産を手放す必要がある代わりに、現在の債務が帳消しとなります。
主な債務整理の方法
任意整理 | ・依頼を受けた司法書士や弁護士と、金融機関の間で「きちんと返済を行う代わりに、今後の金利を0%にしてもらう」私的交渉 (=今後は返済した分だけ借入が減ることになる) ・債務自体は減らないが、報酬やデメリットも小さくて済む ・1社あたり140万円を超える債務は、司法書士が対応できないので注意 |
個人再生 | ・一般に「住宅ローン以外の債務を5分の1程度にする」債務整理の手段 ・裁判所を通した手続きが必要 ・氏名や住所が官報に記録される ・「債務額が莫大だが、住宅は手放したくない」場合に取られることが多い |
自己破産 | ・すべての債務が帳消しになる、最も重い債務整理の手段 ・持ち家や車、貯金、保険などの主要な財産を失う ・裁判所を通した手続きが必要 ・氏名や住所が官報に記録される ・一部の職業などに制限が生じる |
無審査で利用できる「質屋」などの利用を検討する
一部の有担保の借入方法は、無審査で利用可能です。
特に利用しやすいのは「質屋」で、「売却価値のある品物」の預入さえ可能であれば、その品物の買取価格の8割程度の現金を、その場で借りることができます。
この際、申込者の返済能力や信用情報は一切問われないため、多重債務者やカードローン延滞中の方が合法的にお金を借りる、有力な手段と言えます。

その他の「無審査・有担保」の借入方法としては、
- 契約者貸付(生命保険の解約返戻金を担保とした貸付制度)
- 定期預金担保貸付(定期預金の預入金を担保とした貸付制度)
などが挙げられます。
ただし「無審査・無担保」をうたう業者は闇金(違法業者)である可能性が非常に高いため、ご注意ください。
行政の融資制度や支援制度について相談を行う
行政の融資制度や支援制度であれば、民間の業者の審査に通過できない状態でも利用できる可能性があります。
特に「生活福祉資金貸付制度」では、その用途の例に「債務整理をするために必要な経費」などが含まれています。
申込条件を満たしているのなら、お住まいの都道府県の「社会福祉協議会」に相談してみるのも良いでしょう。
生活福祉資金貸付制度に申し込める世帯
低所得者世帯 | 目安として住民税が非課税となっている世帯 |
障害者世帯 | 身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳を交付された方が所属する世帯 |
高齢者世帯 | 65歳以上の高齢者が所属する世帯 |
生活保護や、その他の福祉制度に関する相談も、この「社会福祉協議会」が窓口となっています。
他社借入や多重債務者に関するよくある質問と回答
ここでは、他社借入や多重債務に関するよくある質問にお答えしていきます。
自動車ローンや住宅ローン、奨学金などの借り入れは審査に影響しますか?
住宅ローンや奨学金などの、目的ローンに関する債務はカードローンの審査にほぼ影響しません。
ただし延滞が発生していたり、目的ローンの返済負担が返済能力を極端に圧迫しているといった事情がある場合は、その限りではありません。
金融機関に他社借入を隠すことはできませんか?
「友人からの借入」など、金融機関を介さない借入を除き、借入を隠すことは不可能です。
これは正規の金融機関からお金を借りると、その情報が必ず「個人信用情報機関」に記録されるためです。
金融機関は審査の際に、必ずこの「個人信用情報機関」に登録された情報(信用情報)を確認・閲覧します。
信用情報には、「借入先」「借入金額」「1ヶ月ごとの返済状況」などが保存されており、隠し立てはまず不可能です。
信用情報の保有期間は、「その金融機関との契約が解消されたときから5年間」です。
すでに解約済みの契約であっても、長期の延滞などを発生させたことがある場合には、解約から5年の間は審査に悪影響を及ぼす可能性があります(いわゆるブラック状態)。
クレジットカードのショッピング枠の利用分は、他社借入扱いになりますか?
ショッピングリボに対する対応は金融機関によって異なりますが、「返済能力を圧迫する審査上のマイナス要素」と見なされやすいことは確かです。
特に金額が大きい場合や、複数のカードでショッピングリボを利用している場合、審査落ちの理由となりやすいことは否定できません。
ショッピングリボは法律上「貸付」扱いとならないため、総量規制の対象になりません。
審査に落ちてしまった後、すぐに次の申込先の審査を受けてもいいですか?
問題ありませんが、短期間にあまり多くの審査を受けると、一時的に審査に通過しづらくなる場合があります。
申込件数は必要最低限に抑えましょう。
消費者金融との契約後、年収が下がり総量規制に接した場合はどうなりますか?
利用限度額が引き下げられたり、追加借入ができなくなる可能性があります。
年収を含む届出内容に変動があった場合には、速やかに契約先の金融機関へ通達を行う必要があります。
第18条(届出事項の変更)
引用:アイフルカード会員規約
1.会員は、当社に届出た氏名、住所(居所)、勤務先、電話番号又は届出口座等に変更があった場合、速やかに当社に書面等で届出る。
銀行カードローンに、総量規制のような借入制限はありますか?
銀行カードローンに、法律に基づく借入制限は存在しません。
そのため法律の上では、銀行は個人に対し、いくらでも自由にお金を貸し付けることができます。
ただし実際のところは、個人向けカードローンにおいて、年収総額を超えるような融資が行われることはほぼありません(専業主婦や被扶養者を除く)。
カードローンの債務は、自動車ローンなどの審査に影響しますか?
カードローンの債務は、目的ローンの審査に影響する可能性があります。
重要な審査を受ける前には、カードローンの債務を可能な限り0に近づけておきたいところです。